人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ
David Helfgott Concert
David Helfgott Concert_c0032878_21144527.jpg

月曜日は、Shineという映画で知られるオーストラリアのピアニスト、David Helfgottのピアノコンサートに、恵子さんたちと行った。
場所は、家から車で20分弱のところにある楽器屋さんのコンサート会場。
舞台は少し高い位置にあり、いすは備え付けのものではなく、人数分だけを並べたカジュアルなものだった。
このコンサートは、小学校にグランドピアノをという資金集めの活動の一環として行われているものらしい。ディビッドさんは、こういった資金集めなどのコンサートに積極的に出演しているとのこと。子供が好きなことは、リオンやリオやエリに何度も自分から握手してくれた。コンサートの後、リオンにも名前を聞いてくれ、リオンが自分の名前を言うと、"Leon, the lion, Leon the lion"と繰り返し言い、リオンの頭をなでてくれた。

私は夫と彼のピアノリサイタルにシドニーで行った事があるので、彼が演奏中にしゃべったり、歌ったりするのは知っていたけれど、リオンは今回ピアノのソロコンサートは始めての体験だったが、ピアノ奏者が皆彼のようだと思ってしまったかもしれない。
弾き終わった後、イエ~イって感じで親指を出してニコニコ顔でお辞儀を何度もするのも特徴。
彼を見ていると音楽は格式ばったものではなく、楽しむためにあるという原点に気づく。

最初、主催者の楽器屋さんのオーナーの挨拶があり、それからデイビッドさんの奥様の挨拶、そして、ディビッドさんの登場。彼は、最前列の人と殆ど全員握手をし、ピアノに座った。 私とリオンも一番前に座っていたので、彼と何度も握手した。
私たちの席からは彼の指がよく見えたが、動きの早い曲も手の動きがとてもなめらかだった。曲は、ラフマニノフ、メンデルスゾーン、ショパン、リストの曲でどれも素晴らしかったが、私はショパンの幻想即興曲が一番好きだった。

コンサートは夜の7時から9時までだったのだが、リオンはかなり疲れており、2曲目くらいから疲れたと言い始めたので、席を立ち、一番後ろの絨毯のところに横にならせて聞いた。こういうことができる会場で良かった。

コンサートの途中の休憩時間になるとリオンは元気になり、楽器屋さんにおいてあるピアノを弾いてまわった。
この間に、ディビッドさんが現れ、いろんな人と握手をし、私も名前を聞かれ、日本人か?と聞かれ、彼は、ジャパン、ジャパンと繰り返しながら、何度も私をハグし、握手してくれた。彼は、ピアノを弾いているときも弾いていないときもしゃべりっぱなしのようなのだが、ハグしてくれたとき、"It's all planned, it's all planned"と私の耳元でつぶやいているのが、私には神様からのお告げのような気がした。

コンサートが終わった後、CDを買っていると、また出てきて、ファンのみなさんと写真を撮ったり、握手したり、ハグしていた。私たちを見ると、再び、「ジャパ~ン」と言い、握手とハグを何度もされた。

今回のコンサートのチケットの代金は、一人40ドル。世界的にも有名なピアニストなのにびっくりするほど安いチケット代だった。
音楽も素晴らしかったけれど、演奏が終わっても、ファンのひとに名前を聞いたり、握手したり、ハグしたり、ずっと笑顔で、楽しくて仕方がない、という彼の雰囲気は、そこにいる人たちをとても暖かい気持ちにしてくれる。会場は笑顔でいっぱいだった。奥様も、多分、一緒に生活するのは大変なんじゃないかなという気もするけれど、始終にこやかで、心の豊かな人なんだなと思った。

リオンは、ピアノのコンサートに行きたいと言っていた割には、ちゃんと聞いていなかったので残念だった。8歳くらいになるまでは、昼間のコンサートのほうが良いかもしれない。
by stakesue | 2010-07-29 21:40 | 利音の音楽