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音楽の才能
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夫がシドニーに行ったときに、私のとても仲のよかった友達の家族2組に会ってきた。(うらやましい。。。)
夫がそれぞれの家族の近況を話してくれたのだが、そのうちの一組の長男の音楽教室の話がとても興味深かった。

その音楽学校は、子供や親がどの楽器を習うのか決めるのではなく、その学校の先生が、5種類くらいの楽器を弾かせてみて、「この子にはバイオリンの素質があるので、バイオリンのレッスンをします。」と宣言され、それに従わなければならないのだそうだ。
親や本人が、「いや、ピアノを習わせたいのですが。」といっても、その希望は取り入れられないのだそうで、一緒に習いに来ていた親子の一組は、「子供にはピアノを習わせたい。」と先生に申し出たところ、「この子には、音楽の才能がないので、うちでは受け入れられません。」といわれてがっかりして帰っていった、という話を聞いて驚いた。

音楽を習わせるといっても、どの楽器が向いているかは、その楽器を扱ってみなければわからないし、いろんな楽器に触れるチャンスはそんなにないので、この5つの楽器を試してみて、向いている楽器をプロが選んでくれるというのは魅力的だ。

多分、特別な音楽教室なのかな、と思うけど、私も利音を連れて行ってみたいな、と思った。シドニーだから無理だし、「才能なし。」といわれたら、悲しいけど、それはそれで、じゃあ、音楽以外のものを習わせるか、と方向転換できる。

私の初恋は小学校1年生のときで、彼はバイオリンを弾く子だった。帰り道が同じで、毎日一緒に帰っていたが、「どうして、人間はパンツを履くと思う?」などと聞いてくるとても個性的な子だった。
一方、私はそういう質問に「多分、スースーするからじゃない?」という単純な答えしか返さない普通の子供だった。

2学期だったか、3学期だったか忘れたが、彼はお父さんのお仕事の関係で引越しをすることになった。

お別れの日、彼はクラスのみんなの前で、「ユーモレスク」をバイオリンで弾いた。
「タララララ~ララ、タラララララ~」と音が短調に変わるところの響きがとてもきれいで、私は彼が私のために弾いてくれているのだと思い、涙が流れた。今でも、バイオリンの音を聞くときゅんとなる。

シドニーに住むジャズプレイヤーで、GEORGE WASHINGMASHINEという人がいるのだが、昔、この人のライブにちょこちょこでかけた。彼は、バイオリンを弾いて歌う。ちっともかっこよくないのだが、私はこの人のファンだった。実はCDも持っている。

密かに利音にバイオリンを習わせたいな、と考えたりしている。
by stakesue | 2005-05-26 21:43 | 子育て:利音の成長